第30回 部長にインタビュー!

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農「今回は、全共で碁盤乗りを披露しやぁた『畜産調教部』の部長・加藤さんにインタビューしたいと思います! 加藤さん、よろしくお願いします!!」

加藤「よろしくお願いします」




『なぜ、農業高校に?』



農「いきなりやけど、どーして農業高校に入りゃあたの?」

加藤「産まれたときから動物が好きで、家でも犬とか飼ってて。それで、どうせなら動物の世話ができる学校に行きたいなあって感じですかね」

農「親御さんの反応はどぉやったです?」

加藤「農業高校へ行くこと自体は反対されませんでした。もともと岐阜農林(岐阜市にある、全国的にも大きな農業高校)に行こうと思ってたんですけど。あそこ、トリマーとかあるんです。でもさすがに遠くて、親が『もっと近い学校にして』ってことで」

農「ふむふむ。ほんで、牛に初めて接したのはいつ?」

加藤「中学3年のときに見学に行った、緑園祭(文化祭。一般公開される)です。大きいし、家では育てられないので(笑)、育ててみたいなぁって」



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放牧場には牛がいっぱい


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緑園祭では様々な動物に触れることができる


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鳥類大集合


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おなじみワラビー


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ヤギの潤




『実は流通科学科!?』



農「作者が加藤さんを初めて見たのが、2年前の『岐阜県和牛能力共進会』。高山でやったんやけど、そんときに一人だけ実習服の色が違う子がおって、気になったって言っとったよ?」

加藤「あー(笑)。うち、D組(流通科学科)なんで」



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スイミーみたいな状態の加藤さん(薄緑の実習服)





農「グリーンショップで販売実習やったり、お花を育てたりする学科やよね?」

加藤「畜産コースがあるA組は落ちちゃったんで(笑)。それで、流通に入りました」



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1年生で参加したのは1人だけ。あとはみんなA組3年生(2年生は修学旅行だった)


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周りは全て3年生


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絶妙な見切れを披露する加藤さん





農「ほーすると、授業やと動物に接したりせんのやよね?」

加藤「そうですね」

農「他の学科やのに牛の世話をするようになった切っ掛けは? ちょうど口蹄疫の問題もあって、生徒といえども牛舎には簡単に入れなくなった時期やよね?」

加藤「そうですね。でも、たまに近所のおばちゃんとかが入ってきちゃいますけど(笑)。ロープも張ってあって、立ち入り禁止って看板もあるのに(笑)」



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共進会でも防疫態勢が整えられている





加藤「私が入学した年に、ちょうど『畜産研究部』ができて。それに入りました」

農「今の『畜産調教部』の前身やね! 他の部員さんはA組の先輩たぁばっかやった?」

加藤「ですね」

農「先輩たぁの反応は?」

加藤「最初は『何でこの子いるの?』みたいな(笑)。でも、すぐに仲良くなりました」



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2年前の碁盤乗り。加藤さんも碁盤を足で押さえている(やはり見切れている・・・)



農「初めて碁盤乗りを披露した1年生の時の共進会では、惜しくも後ろ肢が乗らんかったんやけど、会場からは大きな拍手が起こったんやよね!」

加藤「実は、本番直前に、はる(はるみ号)は碁盤乗りができるようになってたんですよ」

農「ほぉやったよね? 作者も学校で成功してるのを見たことがあるって言っとったんやけど・・・」




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練習で碁盤乗りをこなすはるみ号。この頃はまだ本物の碁盤ではない



加藤「でも、1日だけ調教を休んだら、乗らなくなっちゃったんです」

農「えっ!? 1日休んだだけで?」

加藤「それで先輩が泣いちゃって・・・『私が休んだからだ!』みたいな感じで」

農「たった1日調教をやらんかっただけで、ほんな影響が出るもんやの?」

加藤「うーん・・・他に原因がわからないんで、多分」

農「ほんなら、それ以降は毎日調教?」

加藤「そうですね。休まずやってます」

農「加藤さんのお家って・・・けっこう遠くやよね? 夏休みとかも、毎日?」

加藤「はい。大変です(笑)」



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出産があれば夜中まで残ります



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仔牛が大好きな加藤さん





『調教の日々』



農「毎日の調教では、どんなことをやりゃーすの?」

加藤「声かけとか、ブラッシングとか、まず触れ合うところから。『おはよう』とか挨拶してあげて、慣れると反応してくれるようになるんで」



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これは去勢するための道具


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ペンチみたいな・・・


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子牛を縛って行います


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生徒さんがやります。パイプカットですね



加藤「毛を刈ったり、夏はシャンプーしたりもしますよ」

農「ほれから基礎調教に?」

加藤「ですね。散歩したり、綱打ちの練習をしたり。基本は声かけです」

農「声に反応して動くように教えるんやよね?」

加藤「はい。歩き出しは『シュ』、右回りが『ハセ』、左回りが『セ』。後退は『アト』、待てが『バ』です。やり方は色々あるみたいですし、昔と今とだと、綱打ちの仕方も変わったりしてるんですけどね」



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放課後の散歩の光景


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途中で止まったりして、訓練します



農「はるみ号が碁盤に乗らんくなって、ほんでも今は乗るよーになったよね? どんな切っ掛けで回復したの?」

加藤「基礎調教を繰り返してたら、ある日突然またやるようになりました。やらない時期は、碁盤をよけて通るような仕種も見せてたんですけど」

農「飽きとったんやろーか?」

加藤「うちらが未熟だったのもあると思うんです。西垣内さん(飛騨牛の始祖『安福号』を飼育していた伝説の名人)が、うちの学校に来て調教を教えてくださったときがあるんですけど、そのときに西垣内さんがやってみたら、碁盤乗りに成功したんですよ」

農「さすが名人! 碁盤乗りもお手のものって感じやったんやろーか?」

加藤「いやー、西垣内さんも碁盤乗りは初めてだったみたいで。『できたー』みたいな感じで喜んでましたよ(笑)」

農「初めてで成功させてまうなんて・・・名人とんでもなーね・・・」




『牛の飼育は危険がいっぱい!』



農「牛って、どえらー大きいよね? 危ないこととかもあるの?」

加藤「ありますね」

農「足踏まれたり?」

加藤「そういうのもあります。小指を踏まれて、足がパンパンに腫れちゃって靴がはけないこともありましたねー」

農「いままでで一番危なかったことは?」

加藤「そうですね・・・『もみじ』っていう牛がいるんですけど、荒れてた時期があって。背中を見せたら頭突きしてくるんです」

農「頭突き! ほんでもあれやら? ツノが生えとるで、どえらー危なぁやら?」

加藤「そうなんですよ! 脇腹とか、大きなアザができます。ほんと、『背中見せたら殺される!』って感じで。号泣しちゃう子もいて・・・」

農「こわいから?」

加藤「『怖いけど好きだよ!』みたいな感じですね」

農「今は落ち着いたの?」

加藤「そうですね。『嫌われるなら、自分から好きにならないと』と思って、根気よく接していったら、仲良くなれました。うち、もともとツンデレの動物が好きですし」

農「つ、つんでれ動物?」

加藤「懐いてくれない動物を無理やり可愛がるのが好きなんですよ! 友達の家の猫とか、全然懐いてくれないんですけど、それがいいんです!! 嫌われるのがいい!!」(力説)

農「・・・他に大変やったことは?」

加藤「牛に指を噛まれたことがあります」

農「え!? 牛って噛むの!?」

加藤「あのー・・・うちが担当してた『つくし』っていう牛がいたんですけど」

農「ふんふん?」

加藤「その牛が、急に餌を食べなくなっちゃって」

農「はぁ~・・・牛が餌を食べんくなるなんてことが、あるんやねえ・・・」

加藤「それで、どんどん痩せていって・・・『このままだったら、繁殖に使えないから、出荷するしかない』っていうことになって・・・」

農「・・・」

加藤「それで、とにかく餌を食べて欲しかったんで、『お願いだから食べてよ!』って無理やり口の中に詰め込んだら、指を噛まれちゃいました」

農「ほれは・・・牛はどーなったの?」

加藤「結局、餌を食べてくれなくて出荷されちゃいましたけど・・・やっぱツラかったですね。それは」





『そして、全共へ・・・』




農「3年生になって、部長として全共に出場することになったんやけど、やっぱり注目されるようになった?」

加藤「ですねー。テレビとか新聞とかに出て、近所のおばさんとかから『テレビ出てた子やら!?』って言われたり(笑)」



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テレビ取材も何度か受けました!


農「高校生で全共に出やぁすなんて、すごいことやもんね!」

加藤「5年に1回しかないですしね」

農「準備も大変やったねー。事前にいろんな場所で公開練習したんやら?」

加藤「牛が人に慣れるって意味もあるんですけど、ハンドラーもそういう場所に慣れるために、色んな場所で碁盤乗りをやりましたね」




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地元のテーマパーク『昭和村』での碁盤乗り


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ギャラリーに碁盤乗りの解説をする加藤さん


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牛はどこへ行っても大人気!


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全共では部長として、新見高校と共に表彰される



農「ほんで、全共のあとの緑園祭で引退式でした。後輩さんから花を贈られて・・・」

加藤「あー、泣いちゃいましたね(笑)」




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3年生の部員達と。(最後まで見切れる加藤さん)





『ライオンが飼いたい』




農「将来は、やっぱり牛の繁殖農家になりゃーすの? 飛騨牛育てる?」

加藤「なりたいですね。難しいとは思うんですけど、観光農場っぽくしたいんですよ」

農「牛の乳搾りができたりするよーな?」

加藤「そうです! あと、羊とか牧羊犬とか飼って・・・」

農「加藤さん、どんな動物が一番好きやの?」

加藤「ライオンです!!」

農「ら、ライオン!?」

加藤「はい! 子供のころに『ライオンキング』のDVDを見て、それ以来、ライオンが大好きです! ライオンに噛み殺されるなら本望です!!」

農「(目の輝きが違う!?)」

加藤「調べたんですけど、ライオンって個人でも飼えるんですよ! ただ、散歩させられなくて、決められた大きさの檻が必要になるんですけど! あと、県の許可も必要で――」

農「へ、へぇ・・・詳しいんやね・・・?」

加藤「ライオン飼いたいですねー」

農「と、ところで・・・『のうりん』は読んでもらっとりますか?」

加藤「あ、はい」

農「どんな感じですか・・・?」

加藤「まあー、エロいところもあるんですけど(笑)。でも農業の勉強にもなるなーって」

農「すんません・・・ありがとうございます・・・」

加藤「これからも頑張ってください!」

農「あ、はい。加藤さんも頑張ってください・・・」



 インタビューに応じてくださった加藤さん。

 そして今まで取材させてくださった部員の皆さん。先生方。

 本当にありがとうございました!

 ご卒業後も皆さまが活躍なさることを祈っております。


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 次回更新は3月18日を予定しています。
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by thurinus | 2013-02-25 21:00 | SS


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