第35回 田植えするならいつ? 今でしょ!
ナタリー「田植えがしたいナ!?」
耕作「田植え?」
ナタ「ソウ! ナタリー、テキサスに帰ってコメ作るナ? ダから練習しタい!」
耕作「いつ?」
ナタ「ふぉ?」
耕作「いつ田植えするの?」
ナタ「い・・・いつがいいのかナ?」
耕作「今でしょ!」
『田植え研修』
耕作「そんなわけで今回は、取材先の高校の校外研修に同行させてもらいました!」
ナタ「コーガイケンシュー?」
耕作「まぁ簡単に言えば、近所の農家さんのとこで作業を一緒にやらせてもらうんだね」
ナタ「ホウ」
耕作「今回このブログで取り上げるのは、2012年6月7日に『春見ライスセンター』さんで行われた田植えの研修です」

春見ライスセンターさま
地元若手農家グループ『美濃加茂ファーマーズ倶楽部』さまの一員でもあります
ナタ「コーサク」
耕作「なんだい?」
ナタ「この地域でこの時期に田植えって・・・遅くナい?」
耕作「確かに普通はゴールデンウィークとかにやっちゃうんだよね。でも今回は――」

岐阜県奨励品種!
耕作「この『ハツシモ』を植えるから、このくらい遅くても大丈夫なんだ!」
ナタ「ハツシモ!!」
耕作「『初霜が降りる頃に稲刈りをする』ってことで名付けられたこのハツシモ、6巻にも出て来たんだけど憶えてるかな?」
ナタ「アッサリしタ味のコメだナ!?」
耕作「岐阜県の奨励品種でねー。この辺で作ってるお米はハツシモ、コシヒカリ、それから『あさひの夢』っていう、これまたあっさりした味のやつが多いかな? あとは地元の農家さんが品種改良した『みのにしき』とか」

実習服に着替えて、GO!

これが種もみ! 今日よりも明日なんじゃ!!

育苗された苗
耕作「じゃあまずは、田んぼを整備する作業をやります!」
ナタ「『耕耘』とか『代かき』とかだナ!?」
耕作「そうだね。でもその前に――」

一袋20キロあります
耕作「この肥料を撒きます」
ナタ「どーやって撒くのかナ?」
耕作「これを使います!」

背負って使います

筒の先端から、丸薬のような肥料が噴射されています

田んぼ全体にむらなく行き渡るように!
ナタ「スゲー! マシンガンみてーナ音がするナ!?」
耕作「撒いてる肥料はペレットタイプ(猫のカリカリみたいな)の有機肥料で、魚っぽい匂いがするね」
ナタ「これをまくと、どーナるんダ?」
耕作「肥料になるのはもちろんだけど、土壌改良にも有効だね。土壌微生物の活動を活発にして土をトロトロにしてくれるんだ」
ナタ「モーニングで頑張ってる武蔵に教えてやりてーナ!?」
耕作「あれもすっかり農業漫画になってるよね・・・」
ナタ「でもコノ機械・・・けっこう重いナ・・・!」
耕作「この重たいのを、腰が曲がったようなお爺ちゃんたちが背負って頑張ってるんだよ・・・」
『代かき』
耕作「さーて、肥料も撒いたところで、次は田んぼを平らにする『代(しろ)かき』です!」
ナタ「トラクターを使うのかナ?」
耕作「そのとおり。この――」

耕作「ちっちゃな戦車みたいなので一気に行きます!」
ナタ「キャタピラー!!」

後ろについてる『ハロー』を降ろします。ウィー………

…………ン

これで

一気に!

生徒さんたちも乗せてもらいます

操作を教わればすぐに適応! これが若さか・・・

ものの数分でこれだけ平らにしてしまいました。機械スゴー!
ナタ「トラクターすげー!」
耕作「人や牛だと膨大な時間と労力がかかるけど、機会なら一時間もかかんないもんねえ」
ナタ「アフタヌーンで頑張ってるトルフィンに貸してやりてーナ!?」
耕作「あれもすっかり農業漫画になってたけど・・・これで田植えの準備は整ったね!」
ナタ「次は遂に苗を植えるのかナ!?」
耕作「そう! だけど植えるのは別の場所でーす☆」
ナタ「ズコー!」
耕作「代かきが終わったあと、しばらく田んぼを落ち着かせなきゃいけないからね」
ナタ「ナ、ナんで!?」
耕作「土が柔らかすぎて、苗を植えても浮いて来ちゃうからだよ。まあ数日はこのままだね」
『田植え』
耕作「場所を移して、遂に田植えです!」
ナタ「YEAH!」
耕作「学校の田植えは手でやるけど、農家さんはもちろん機械を使います。まずは『田植機』に『苗』を積む作業からだよ!」

この苗を

みんなで積みます
ナタ「こ、この苗……けっこう重い……ナ!?」
耕作「頑張れナタリー! ぶっちゃけこれが一番の重労働だ!」

苗を積んだ田植機

行くぜ!

一気に植えていきます。超速ァ!

操作を教わる生徒さん。ケーブルテレビが取材に来ました

田植機を運転する仲間を見守ります

カエルさん

運転席はこんな感じ

うしろ

植えると同時に次の進路に記もつけてくれるから、素人でも真っ直ぐ植えられます!
ナタ「うおー! スゲー! ニッポンの農業ヤベエエエエ!!」
耕作「どう!? すごいでしょ!? 田植機こそ日本の農業技術の結晶だとぼくは思うんだよね!」
ナタ「欲しィィィイィィィィ――――ッ!!」
耕作「明治時代から農家や農学者、それに技師たちが改良に改良を重ね続けてきたからこそ、こういう機械ができたんだよ」
ナタ「☆ィィィィィ!!」
耕作「ちなみに学校での田植えはこんな感じです」

苗を田んぼにブン投げる

それを拾いつつ

田んぼに張ったロープに合わせてみんなでバックしながら植える

植えるだけで一時間以上かかります
『苗箱洗浄』
ナタ「いやー、いいもん見せてもらったナ?」
耕作「まだ終わりじゃないよ。最後の作業が残ってるから」
ナタ「?」
耕作「苗が入っていた容器『苗箱』を洗います!」

この機械に苗箱を入れると・・・

綺麗になって出て来ます

これをみんなでやります。膨大ィ!
ナタ「タ、単純作業ダけど・・・地味に疲れるナ・・・」
耕作「ぼくらはこれで終わりだけど、本当ならトラクターや田植機の洗浄もやったりしなきゃだからね。まだまだ仕事はいくらでもあるよ」
ナタ「そうだナー・・・」
耕作「そもそも学生を受け入れたら、失敗するし教えなきゃいけないしで、効率はガクンと落ちるんだ。それでもこういう研修をさせてもらえるってことは、地元農家の方々がぼくら農業高校生にそれだけ期待してくださってるってことだからね」
ナタ「この経験をムダにしちゃいけナいってことだナ!」

まあでも、疲れました・・・

最後はみんなで反省会。トウモロコシを用意してくださいました! 甘い!!
春見ライスセンターの皆さま、農林の生徒さん、ありがとうございました!
次回更新は7月1日を予定しています。
耕作「田植え?」
ナタ「ソウ! ナタリー、テキサスに帰ってコメ作るナ? ダから練習しタい!」
耕作「いつ?」
ナタ「ふぉ?」
耕作「いつ田植えするの?」
ナタ「い・・・いつがいいのかナ?」
耕作「今でしょ!」
『田植え研修』
耕作「そんなわけで今回は、取材先の高校の校外研修に同行させてもらいました!」
ナタ「コーガイケンシュー?」
耕作「まぁ簡単に言えば、近所の農家さんのとこで作業を一緒にやらせてもらうんだね」
ナタ「ホウ」
耕作「今回このブログで取り上げるのは、2012年6月7日に『春見ライスセンター』さんで行われた田植えの研修です」

春見ライスセンターさま
地元若手農家グループ『美濃加茂ファーマーズ倶楽部』さまの一員でもあります
ナタ「コーサク」
耕作「なんだい?」
ナタ「この地域でこの時期に田植えって・・・遅くナい?」
耕作「確かに普通はゴールデンウィークとかにやっちゃうんだよね。でも今回は――」

岐阜県奨励品種!
耕作「この『ハツシモ』を植えるから、このくらい遅くても大丈夫なんだ!」
ナタ「ハツシモ!!」
耕作「『初霜が降りる頃に稲刈りをする』ってことで名付けられたこのハツシモ、6巻にも出て来たんだけど憶えてるかな?」
ナタ「アッサリしタ味のコメだナ!?」
耕作「岐阜県の奨励品種でねー。この辺で作ってるお米はハツシモ、コシヒカリ、それから『あさひの夢』っていう、これまたあっさりした味のやつが多いかな? あとは地元の農家さんが品種改良した『みのにしき』とか」

実習服に着替えて、GO!

これが種もみ! 今日よりも明日なんじゃ!!

育苗された苗
耕作「じゃあまずは、田んぼを整備する作業をやります!」
ナタ「『耕耘』とか『代かき』とかだナ!?」
耕作「そうだね。でもその前に――」

一袋20キロあります
耕作「この肥料を撒きます」
ナタ「どーやって撒くのかナ?」
耕作「これを使います!」

背負って使います

筒の先端から、丸薬のような肥料が噴射されています

田んぼ全体にむらなく行き渡るように!
ナタ「スゲー! マシンガンみてーナ音がするナ!?」
耕作「撒いてる肥料はペレットタイプ(猫のカリカリみたいな)の有機肥料で、魚っぽい匂いがするね」
ナタ「これをまくと、どーナるんダ?」
耕作「肥料になるのはもちろんだけど、土壌改良にも有効だね。土壌微生物の活動を活発にして土をトロトロにしてくれるんだ」
ナタ「モーニングで頑張ってる武蔵に教えてやりてーナ!?」
耕作「あれもすっかり農業漫画になってるよね・・・」
ナタ「でもコノ機械・・・けっこう重いナ・・・!」
耕作「この重たいのを、腰が曲がったようなお爺ちゃんたちが背負って頑張ってるんだよ・・・」
『代かき』
耕作「さーて、肥料も撒いたところで、次は田んぼを平らにする『代(しろ)かき』です!」
ナタ「トラクターを使うのかナ?」
耕作「そのとおり。この――」

耕作「ちっちゃな戦車みたいなので一気に行きます!」
ナタ「キャタピラー!!」

後ろについてる『ハロー』を降ろします。ウィー………

…………ン

これで

一気に!

生徒さんたちも乗せてもらいます

操作を教わればすぐに適応! これが若さか・・・

ものの数分でこれだけ平らにしてしまいました。機械スゴー!
ナタ「トラクターすげー!」
耕作「人や牛だと膨大な時間と労力がかかるけど、機会なら一時間もかかんないもんねえ」
ナタ「アフタヌーンで頑張ってるトルフィンに貸してやりてーナ!?」
耕作「あれもすっかり農業漫画になってたけど・・・これで田植えの準備は整ったね!」
ナタ「次は遂に苗を植えるのかナ!?」
耕作「そう! だけど植えるのは別の場所でーす☆」
ナタ「ズコー!」
耕作「代かきが終わったあと、しばらく田んぼを落ち着かせなきゃいけないからね」
ナタ「ナ、ナんで!?」
耕作「土が柔らかすぎて、苗を植えても浮いて来ちゃうからだよ。まあ数日はこのままだね」
『田植え』
耕作「場所を移して、遂に田植えです!」
ナタ「YEAH!」
耕作「学校の田植えは手でやるけど、農家さんはもちろん機械を使います。まずは『田植機』に『苗』を積む作業からだよ!」

この苗を

みんなで積みます
ナタ「こ、この苗……けっこう重い……ナ!?」
耕作「頑張れナタリー! ぶっちゃけこれが一番の重労働だ!」

苗を積んだ田植機

行くぜ!

一気に植えていきます。超速ァ!

操作を教わる生徒さん。ケーブルテレビが取材に来ました

田植機を運転する仲間を見守ります

カエルさん

運転席はこんな感じ

うしろ

植えると同時に次の進路に記もつけてくれるから、素人でも真っ直ぐ植えられます!
ナタ「うおー! スゲー! ニッポンの農業ヤベエエエエ!!」
耕作「どう!? すごいでしょ!? 田植機こそ日本の農業技術の結晶だとぼくは思うんだよね!」
ナタ「欲しィィィイィィィィ――――ッ!!」
耕作「明治時代から農家や農学者、それに技師たちが改良に改良を重ね続けてきたからこそ、こういう機械ができたんだよ」
ナタ「☆ィィィィィ!!」
耕作「ちなみに学校での田植えはこんな感じです」

苗を田んぼにブン投げる

それを拾いつつ

田んぼに張ったロープに合わせてみんなでバックしながら植える

植えるだけで一時間以上かかります
『苗箱洗浄』
ナタ「いやー、いいもん見せてもらったナ?」
耕作「まだ終わりじゃないよ。最後の作業が残ってるから」
ナタ「?」
耕作「苗が入っていた容器『苗箱』を洗います!」

この機械に苗箱を入れると・・・

綺麗になって出て来ます

これをみんなでやります。膨大ィ!
ナタ「タ、単純作業ダけど・・・地味に疲れるナ・・・」
耕作「ぼくらはこれで終わりだけど、本当ならトラクターや田植機の洗浄もやったりしなきゃだからね。まだまだ仕事はいくらでもあるよ」
ナタ「そうだナー・・・」
耕作「そもそも学生を受け入れたら、失敗するし教えなきゃいけないしで、効率はガクンと落ちるんだ。それでもこういう研修をさせてもらえるってことは、地元農家の方々がぼくら農業高校生にそれだけ期待してくださってるってことだからね」
ナタ「この経験をムダにしちゃいけナいってことだナ!」

まあでも、疲れました・・・

最後はみんなで反省会。トウモロコシを用意してくださいました! 甘い!!
春見ライスセンターの皆さま、農林の生徒さん、ありがとうございました!
次回更新は7月1日を予定しています。
by thurinus
| 2013-06-10 00:00
| SS
若旦那の中に(袋の中が作者)
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