第63回 ベッキー食堂
今回は7月8日に行われた、『アニ×サカ!!』第4戦 FC岐阜(のうりん)VS東京ヴェルディ(甘城ブリリアントパーク)の様子をお伝えします。
おなじみ岐阜メモリアルセンター長良川競技場でおこなわれたこのコラボマッチ、当日は『ベッキー食堂』なるお店を出店しました!
ベッキー食堂建設予定地
実際にブースをご担当いただくのは『オクトパスファイヤーズ』様。
名古屋を中心にいくつものお店を出しておられる人気店です! 私も学生時代によく利用させていただいていました。
何かお手伝いすることはないかとスタッフの方に尋ねると「じゃあ店長を持って来てください」と言われました。
ベッキー店長を探しに行きます。
いた!
どうやらJリーガーを物色していたようです。油断も隙もないですね!
店の前まで連行しました。
その隣では美濃加茂市さんのブースが手際よく設営されています。もはやベテランです。
アラフォーの化粧のようにケバケバしく装われたお店。
一方こちらは山県市のマスコット『山県さくら』ちゃんのブース。若々しい山ガールであるさくらちゃんは、ベッキーとは違い、フレッシュな爽やかさを感じます。
山県市のご当地グルメ『ハヤシライス』。
ハヤシライスを作った早矢仕さんは、山県市の人なのだそうです。当時のレシピを研究して作られています。
ベッキー食堂完成!
美濃加茂市のブースも浸食!
こちらは東京ヴェルディさんのブース。甘ブリコラボグッズを販売しています。
ホームタウンである稲城市マスコットの『なしのすけ』君のグッズも充実!
ちなみになしのすけ君のデザインは、何とあの大河原邦夫先生。稲城市在住だそうです。どうりでロボっぽいと思った。
恩田社長が激励に訪れてくださいました!
ベッキーに挟まれてニッコリ。
ベッキー食堂に最初のお客様が! まずは『たまごかけご飯』です。
かけているのはもちろん『山川醸造』様の、たまごかけごはんのたれです!
ベッキーが作った『ぶっかけご飯』も。どちらも岐阜の枝豆がセットでついています。仕事帰りのサラリーマンに最適なメニューですね!
ではFC岐阜サポーターの方に食べていただきましょう!
いい食べっぷり!「美味い」とのコメントをいただきました!!
なしのすけ君とモッフル卿の登場!
すぐに囲まれて撮影会が始まります。ちなみに前日ボランティアに参加されたサポーターさんのお話では、『モッフル』と書かれた段ボールを目撃されたとのことですが・・・。
ヴェルディ君も駆けつけてくれました! 味スタ以来の再開ですが、私のことを憶えていてくれたようで感激です。
甘ブリPOPの前で撮影会。なしのすけ君は構造上、横にスペースを要求してきます。
そして岐阜サポ名物痛フラッグも!
のうりん半被も登場! この日のためにアイロンをかけてきたそうです。
ヴェルディ君にグッズを買うよう要求される岐阜サポさん。さすが商売上手です。
ベッキー食堂は予想以上に盛況でした。ご来店いただいた皆様、どうもありがとうございました!
さあ、そろそろ試合が始まります。
スタジアムDJは今回もこの二人!
DJの紹介中ですが・・・あれ?
ベッキー店長! どうやら店を放り出して
ヴェルディサポーターの皆さん。一丸となった応援は迫力がありますね!
あっ! Ggreenさん・・・いや、これは『じ~ぐり~ん』さん!?
ゴール前のヒーローは川口能活。ゴール裏のヒーローは『じ~ぐり~ん』さん!
サポーターの応援も熱を帯びてきます。
痛フラッグと共に、ベッキー店長も飛び跳ねて応援! 明後日は筋肉痛だ!
オープニングセレモニーでは、アニメ評論家
なお、今回の試合でも、井林選手がゴールを決めればコトブキヤ様からフィギュアが贈呈されます。
セレモニーも終わり、遂にキックオフです!
始まった! 前回の悪夢を払拭できるか!?
今回、FC岐阜は難波を温存。レオミネイロは肉離れで戦線離脱と、得点力が低下しています。
厳しい戦いが予想されますが、地元・中京高校出身の遠藤選手の爆発を期待したいところ。
早々に敵のゴール前でフリーキックのチャンスを得ます。
ですがそれを外し、逆に今度は敵にチャンスを与えてしまいます。
シーソーゲームが展開される中、ベッキー店長の身体に羽虫がたかり始めました。
FC岐阜が四連続でコーナーキック!
ですが得点できません・・・!
羽虫だけが増えていきます。
猛攻を凌がれ、ヴェルディにフリーキックのチャンスを奪われてしまいます。
サポーターも必死に応援します。
しかし・・・
ゴール! 杉本竜士選手に押し込まれてしまいました・・・!
そして羽虫がいよいよヤバい数になっています。
前半、点を取られてからFC岐阜は猛攻を見せますが、取り返せず1点差で折り返します。
ハーフタイムには山県市からお越しの山ガールの皆さんが、元気をわけてくださいました。
さあ後半! 光り物も登場して応援に熱が入ります!!
FC岐阜、とにかく点を入れなければ勝てないと、猛攻をかけます。
惜しい!
敵のゴール前で試合を展開し、何度もチャンスを作ります。
山ガールの皆さんも一緒に応援してくださいました。
ここでJ2得点王争いに加わるほどのストライカー、難波を投入!
なーんーばーゲットゴォォォル!! 応援も必死です。
FC岐阜、さらなる猛攻!
何度も何度もチャンスを作るものの・・・
あと一歩で得点ならず!
ここで美濃加茂夢大使である益山を投入! Jリーグ通算100試合目の記念すべきゲームで、ぜひ大活躍してほしいところ。
ところで店長の頭頂部には信じられない数の羽虫が・・・
益山が入り、FC岐阜はさらにチャンスを作ります。
が、どうしても一点が遠い!
ここで三枚目の交代カードを切ります。ベテランの宮沢!
なお、入場者数は3539人。平日のナイトゲーム、しかも雨模様でこの人数は大健闘だと思います。
FC岐阜、応援してくれるお客さんのためにも勝たねばと前掛かりに攻めていきますが・・・
ここでカウンター! 追加点を取られてしまいます・・・!
またしても杉本・・・りゅーーーーじぃぃーーーーー!!
とにかく前を向いて戦うしかないFC岐阜。ここでゴール正面からフリーキックの大チャンスを得ます。
サポーターも死力を尽くしてタオルを振ります!
ですがこのフリーキックも外してしまい・・・
最後までアキラメナイ姿勢を見せたFC岐阜でしたが、ここで試合終了。
前回に続き、ヴェルディに敗北してしまいました。
なお、ヴェルディはこれまで『アニ×サカ!!』で全勝。この時点で優勝決定! おめでとうございます・・・!!
なお今回、サッカーライターである後藤勝(ごとう・まさる)さんに『アニ×サカ!!』についてインタビューさせていただくことができました! 取材に来たライターさんを逆取材!!
後藤さん(写真左)はサッカーライターとして活躍しつつ『エンダーズ・デッドリードライヴ』という近未来サッカーノベルも執筆なさっておられます。元は編集者で、ゲーム系の雑誌にも関わっておられました。まさにサッカーとサブカルの双方に理解の深い方です!
――後藤さんはこれまで『アニ×サカ!!』の全試合を取材してくださっているわけですが、ご覧になって、率直にどう思われますか?
「これまでにもアニメとサッカーのコラボはありましたよね? たとえばFC岐阜も、単体で『のうりん』とコラボしていたように。ですが今回は試合そのものをブランディングしていて、それが面白いと感じました」
――ダービーマッチのような感じでしょうか?
「そうですね。単にアニメとコラボしただけではなく、サッカークラブがアニメを背負って競い合う状況を『アニ×サカ!!』というブランドにした。これは新しいし、すごい企画力だと思いました。本気でやってるな、と」
――ありがとうございます! そういった分析を、今までほとんどのサッカーメディアがしてくれなかったわけですよ(泣)。取り上げられるとしても「試合内容で客が呼べない弱者の知恵」みたいな感じだったり・・・。
「単純に、両方の世界について知識を有しているライターがほとんどいないからだと思います。でも今回、ガルパンならバンダイビジュアルという、誰でも知っている有名な会社が、かなりの力を入れてくれている。だから注目はしていると思いますよ」
――スポンサーとかパートナーとか、そういった視点でアニメ業界を捉えている?
「そうですね。サッカーと全く関係のない産業とコラボして、キックオフセレモニーやハーフタイムで宣伝したり、サンクスマッチとかを行うのは、普通のことなので。そういったもののひとつとして認識されていると思います」
――サッカーファンとアニメファンには共通点があると感じますか?
「コアになればなるほど共通点があると思います。理解度は高いけど、うるさい(笑)」
――なるほど(笑)
たとえば「サッカーライター」という肩書きがあるだけで、アニメファンからは「どうせこいつ何にもわかってねーんだろ?」みたいに見られてしまう?
「これは太字で書いておいて欲しいんですけど! たとえば私がサッカーの記事を書くと、『いかにもゲーム上がりのライターだな』みたいな批判が寄せられるわけですよ(笑)」
――両方の世界で働いた経験があるからこそ、どちらの世界からも叩かれてしまうわけですね。後藤さんの苦悩が伝わってきます(笑)
とはいえ、サッカーのゲームっていっぱいありますよね?
「そうですね。最近では、サッカー選手もそういったゲームで当たり前のように遊んでいるので、インタビューする際もサッカーゲームの話題が普通にできます」
――先日発売された『ナンバーPLUS』もサッカー(スポーツ)漫画特集でしたね。
「大人の世代でも、漫画やアニメ、ゲームを楽しむのが当たり前の世代になってきました。そういう状況を見ても、アニメとのコラボはタイミングがよかったように感じます」
――『アニ×サカ!!』を行うことで、アニメファンの方々からは「放送終了後もイベントを楽しめて嬉しい!」とか「これを機会にサッカーも見るようになりました!」とか言っていただいて、喜んでいただいている感触はあるんです。
けれどサッカーファンの方々にとってはどうなんだろう? という不安はあります。
「(ベッキー食堂を訪れる岐阜サポの方々を眺めながら)サッカーとコラボすることで、アニメ的なものに触れる機会がなかった層も、アニメに触れることができますよね? たとえば、大人になってアニメから離れてしまった人たちも、またここでアニメに触れることで、その楽しさを再発見できる。そういうことじゃないでしょうか」
――再発見。
「それはアニメだけではなくて、たとえば、地方の名産品でもそうだと思うんです。地元に住んでいると、その地方のものって当たり前すぎて、良さがわかんなかったりするじゃないですか」
――確かに。岐阜に住んでても鵜飼いを見たことがなかったり、飛騨牛を食べたことがなかったりということは、普通にあります。
「サッカースタジアムへ来ることで、自分たちの地元を再発見できる。それがJリーグのいいところであり、今後もっと伸ばしていくべきところだと思うんです」
――ありがとうございました。サッカーとアニメのコラボには、まだまだ可能性を感じますね!
後藤さんはご自身のサイト『トーキョーワッショイ! プレミアム』で、アニ×サカ!!の記事を公開してくださっています。
トーキョーワッショイ! プレミアム 『レポート◆「アニ×サカ!!」第4戦を前に第2戦と第3戦を振り返る』
さらに今後も『アニ×サカ!!』についてのコラム等を発表してくださるかも・・・?
ぜひ注目してください!
後藤さんのご著書『エンダーズ・デッドリードライヴ 東京蹴球旅団2029』(カンゼン刊)
近未来の東京を舞台にしたサッカー小説・・・ですが、かなり意欲的なSF作品としても鑑賞に耐える作品です。
設定も非常に細かく作り込まれており、冒頭には年表・東京23区サッカークラブ勢力図・2030年の日本サッカーピラミッドといった設定表が読者に提示される気合いの入れよう。この時点でワクワクしてきますね!
SF的な設定が前面に押し出されていると思いきや、内容はもちろんサッカー!!
ビッグクラブに圧倒される弱小クラブを率いる元選手の青年社長を主人公に、連敗に苦しみつつも前を向いて少しずつクラブを立て直していく様は、サッカーライターとして多くのクラブを実際に取材してこられた方だからこそ書けるリアリティーに満ちていると同時に、読者を飽きさせないよう、アクション要素や恋愛要素といったものも盛り込まれています。ラノベ読者も楽しめる要素がいっぱい!
倒れかけのクラブにはありがちな不正経理の問題なども登場。誰が敵で誰が味方なのかわからない状況でそういった問題を暴いていくストーリーは、『半沢直樹』のような経済小説にも通じるところがあります。
そして、それらすべてがシャープな文体で綴られていきます。後藤さんはSFやミステリを主に読んでこられたということで、伏線の張り方と回収が見事なので、どんどん読み進めてしまいます。340ページ近い大作ですが、一気に読めてしまいました!
さらに挿絵・キャラクターデザインはヴェルディサポーターとしても有名な、漫画家の高田桂先生がご担当!
かわいいくてかっこいい女の子も、もちろん登場しますよ(笑)
amazonさん等、通販でお気軽に購入いただくことができます。本屋さんだとサッカー書籍の棚に並んでいることが多いので、ぜひご覧になってみてください!
ラノベファンの方々にも、絶対に楽しんでいただける作品です!!
『アニ×サカ!!』にお越しいただいた皆様、どうもありがとうございました。
7月12日にはFC岐阜×『聲の形』コラボも長良川競技場で行われますので、ぜひそちらにも来てくださいね!
次回更新は8月10日を予定しています。
by thurinus
| 2015-07-10 20:00
| SS
若旦那の中に(袋の中が作者)
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